創られた国のアリス
□世界事情とお買い物
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(えーと…この世界は確か4つの地域に分かれていて…。)
この世界は4つの地域に分かれている。
人々が集い、全てへの道になる『all roads』。
市場や一般人の住まいもここにあり、街の中央には公爵家がある。
中央に行くには迷路のような路地を通る必要があるらしい。
そして公爵はたいそうな女好きなので近付いてはダメらしい。
それぞれ地区にキングがいて、テンリの仕事場でもある『Trump of Ace』。
地域の中で更に4つの地区に分けられている。
他の地域に比べて治安もいいし、キング達も普通の人なので安全らしい。
テンリは4つの地区の宰相で、主に地区間の情報伝達などをやっているらしい。
木々が茂り、異生物と変態の巣窟らしい『MAGIC MUSHROOM』。
なんかよく分からない生き物がウジャウジャいる危険な森。
住人もほぼ全員が変態(テンリいわく)らしい。
警団本部と刑務所がある危険人物の巣窟らしい『MaD tEA pArTy』。
警団本部も兼ねている帽子屋の屋敷と刑務所がある。
基本的に楽しければそれで良しな人間が多いらしく、一般人には危険らしい。
刑務所の責任者である三月ウサギとテンリは犬猿の仲らしく、昨日も話しながら舌打ちをしていた。
(地域はこんなもんですかね…。あとは日常の常識か……。)
そう。アリスの元の世界とは一般常識が180°違うのだ。
この世界には時間の規則制があるようでないに等しい。
一度時間帯が変わったら時計が一回りするまで、ずっとその時間帯なのだ。
時間帯は朝・昼・夕方・夜と4つあり、地域ごとに異なるらしい。
天気は気まぐれによく変わるらしいが。
それとこの世界の住人全員が時間が分かる時計を持っているわけではない。
この世界で時間が分かる時計は『12'clockrs』と呼ばれる12人の権力者が持つ懐中時計とall roadsにある時計台だけらしい。
(不便な世界ですねぇ…。)
改めて自分の世界との違いを実感する。
しみじみそう思っていると、急な睡魔に襲われた。
(あぁ…昨日あんまり寝れなかったから……。)
そうして私は二度寝のために再び夢の世界へ落ちていったのだった。
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