脱色駄文
□白・黒、赤
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白。
白、白、白……
何処もかしこも真っ白。
壁も床も天井も家具も服も……
白でなければ黒。
影になって闇、黒。
白:黒
比率はどれ位かな?
下らない……
あぁ、目が痛いです。
馬鹿な事を考えていれば、快楽に思考が流された。
無機質な白い世界に、僕の生々しい白が散る。
白に白のコントラスト。
でも、この白は周りの無機質な白とは違って生々しく、それだけで妙な背徳感に苛まれ、羞恥心が快楽へと転化して、頭をもたげる。
それでも解放によって、霞んだ視界の先に目を向ける余裕が出来る。
僕が見たのは、僕に覆い被さる貴方の赤く長い舌。
赤……
白:黒:赤
この世界では圧倒的に赤は少ないけれど、何よりも刺激的。
欲しい……
貴方が?
赤が?
野暮な事は言いっこ無しですよ。
同じ事―――
手を伸ばせば、貴方はロクでもない笑顔を見せる。
口の端に見える赤。
僕の欲しい赤だ。
END