脱色駄文

□キョショクノハテ
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今日もまた、ノイトラ様は意味も無く部下を殺した。












「おぇっ……ッはぁ、はぁ…」


人差し指と中指を、喉の奥まで差し入れて、吐き気を誘発させる。
余りの気持ち悪さに、思い切り手を噛んだ。

口腔内に拡がる、血と胃液の味。

それが更に吐き気をもたらす。



「うっ、ッゴホッ…ぉぇ……」


ボタボタと、洗面器にまだ消化しきれていない肉塊と、血と、僕の胃液と、唾液が溜まっていく。

あぁ、見ているだけでも気持ち悪い。

穢らわしい。


なのに、止める事が出来ない。



「うぅっ、うぇっ……っあぁ…」



部屋の中に、吐瀉物の嫌な匂いが充満してゆく。


こうなればもう、全てを吐き出さない限りどうしようも無い。










「はぁっ、うぇっ…ゴホッ、ゴホッ」

噎せる度、口中に吐瀉物が溢れた。










もう、嫌だ……











もう、嫌なのにっ…!










「ゴホッ、っおぇ…」

どうして…?

どうして、こんな事を繰り返す…?
いつも、こんな意味の無い自問自答の繰り返し。


答えなんて出る筈も無いのに……











「はぁっ、はぁ…はあ……」


やっと空っぽになった僕の胃。

吐き出すだけ吐き出せば、治まると思っていた。


それでも治まらない吐き気。











どうしろと言うんだ!











自暴自棄の無限輪廻。
狂いそうだ……











いっそ、狂った方が楽ですか?

前後不覚、訳も解らない方が楽ですか?


誰か答えて!!










でも、答えは返る事は無い。
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