短編

□ごめんなさいが言いたくて
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その日も、いつものように道場で稽古をしていた。土方と剣を合わせていると、妙な違和感を覚えて持っていた竹刀を置く。

「おいっ、てめぇふざけんな!何で手加減すんだよっ!俺がガキだからか!?」
「本気でやったらお前吹っ飛
ばしちまうだろうが。」
子供だからって手加減されるのは、どうしても許せなくて。不満を露にして土方に食ってかかる。
「誰が、吹っ飛ばされるかっ!てめぇ、先輩に向かって失礼だと思わないのか!?」
「はいはい、すみませんね、沖田先輩。」
「…っ、ムカつくんだよ、てめぇ!!!」
「だから謝っただろうが。」
俺がどんなにムキになって怒鳴りつけても、目の前の相手は表情一つ変えない。
あんまりムカついたから面を外して相手になげつける。苦もなくキャッチするアイツをみてさらに頭に血が昇る。そのまま、俺は道場を飛び出した。
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