◆◇心は狼◆◇

□危機
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――翌朝

透は学校の自分の席に座ると、机に頭をあずけた。
はぁぁ・・・ダルい・・・

「透ちゃん、おはよ」
陽一の声がする。
「・・・はよ」

「眠いのか?」
陽一の声は元気そうだ。
「陽一って・・悩みなさそ」俺は顔をあげて言った。
「失礼だね」
陽一はいつもの笑顔を向けている。

「ごめん・・」
言い終わるとまた頭を机に乗せた。

「具合悪い?」
「・・・ん・・・」

「・・・・フケよ。俺もサボリたいから」
顔を上げると陽一が優しく笑っている。

・・なんだ?その表情。見た事ないぞ?

俺は陽一に手を取られて教室を出た。

「・・どこ行くんだ?」
「・・・・とりあえず・・屋上?」
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