PH

□早朝でも夜這いって言いますか。
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「んん…寒…」

早朝特有の肌寒さに目を覚ましてしまったオレは身を震わせては差し込む光がまだ無いことから大体の時間を悟りもう少し寝ていたいと思って寝返りを打った。と、突然の温もり。
寝惚けた状態でああ気持ちいいな、なんてほっと小さく溜め息をもらしてその温もりに抱き付いた

「オズ君たら積極的ですネェ」
「!!?」

おちゃらけながらも低さのある声と共にふぅ、と耳に息を吹きかけられてぞわっと寒さとは違う鳥肌が立つ。この声は、

「ブレ、もがっ」
「シィー、皆さんを起こしてしまうデショ」

口を手で塞がれて名前を呼ぶことは叶わなかったがやはりブレイクだった。すっかり目が覚めてしまったがブレイクはなぜかオレのベッドに入っている。そして先程オレが抱き付いた温もりは彼だったらしい、…何も言うまい、寝惚けてたんだ。

「…何してるんだ?」

オレは密着している体を何気なく離しながらそう言った。しかしすぐに腰に腕を回されてぐっと間の距離が無くなる。寒いから有り難いって言えばそうさ、ただいやらしく腰を撫でる手さえ無ければね!
ブレイクは嫌な手つきで腰やら尻やらを撫でながらにっこりと笑顔を見せて口を開いた。

「夜這いデス」
「夜じゃないし」

あ、突っ込む所間違えた。ここは「オレ男だし」だった…何かもう男同士ってことに抵抗が無い自分が悲しいよ…。
オレはシャロンちゃんみたいな可愛い女の子が好きだって言うのにさ。でも偶にブレイクにそんなことを言うと「お嬢様…ネェ…」と何かを考え出す。い、いやシャロンちゃんみたいな、であってシャロンちゃんが好きとは…ああ恥ずかしいな…!
なんて考え込んでる隙に腰を撫でているのとは反対の手がオレのズボンに伸びてチャックを下ろそうとする。

「っ…、」

ちょっとさすがにそれは。そう言おうと開いた唇にブレイクの唇が強引に重ねられた。間髪入れずに舌が咥内に入り込んできてねっとりと絡み合うそれに溷濁する、流される

でも、いっかな…ブレイク…なら、

そんな思いが、する前の最後の思考だった気がする





「ふっ…んん…」
「声、抑えてくださいネ」

暫く手で扱いた後そう言って、いきなりブレイクはオレの自身を銜え込んだ。手とは違う生暖かく、何ともいえない感覚だ。唇で挟み顔を上下させることで刺激を与えたり唾液と舌を自身に絡めぴちゃぴちゃと音を立てて羞恥心を掻き立てたり巧みにオレを攻めた
もう既に何度かイっているけれど、飲むのだけはやめて欲しかった。唇についたあんなのを美味しそうに舐め取るブレイクはおかしいと思った。そう呟くと「子供ですネェ」とクスクス笑うのだ
不意に口を離したブレイクが時計をちらりと見て足を掴んで持ち上げた。彼からは全て見えている、思うと今更でも恥ずかしさに顔がかぁあっと熱くなる。

「ちょっと遊びすぎましたねェ、時間が少し危ういです、なので」
「んん…?」
「そのままいきますヨー」

ブレイクがぐっ、と質量を増した自分のそれを押し当てた。
ちょ、オレ初めてだよ、慣らしてもないのに無理、
そんな言葉口にする前に一気に奥まで押し込まれた。余りの痛みに悲鳴をあげそうになるオレの口をブレイクの手が塞ぐ。にっこり笑ってもう片方の手を人差し指を立てて口元に持っていくのだ。静かに?無理を言う。
オレは滲む涙を拭ってぎゅっとシーツを握り締めた。何か痛みが酷い、絶対中切れてる。それでもコイツは止めてくれないんだろうけど
(誰だよ、ブレイクならいいとか言っ……オレだよ)(惚れた弱みってやつ?)(そもそもブレイクはオレのこと…好き…なの?)
オレは訊きたかったのに口を塞がれているから喋れなくて、そんな間にブレイクはゆっくりと動き出した。初めはキツくて動くにも動けないらしく彼も辛そうで力を抜いてと言われたから出来る限りそうした。
次第に血と、ぬるぬるした違う何かで滑りが良くなってくる。ぐちゅぐちゅと音を立てながら律動を繰り返していく中で不意に当たった場所が堪らなく悦くて、一度先にイってしまった。それを見たブレイクは口角を上げてそこを重点的に突き上げるようになる
声出すなって言った奴が出させるようなことするな
そう言ってやりたかったがオレは激しい痛みと偶にくる堪らない快感に声を抑えるのに必死で、

「オズ君、」

意識が朦朧としていたから、

「好きだヨ、オズ君」

幻聴だったかも知れない。



 
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