#KB

□4熱に浮かされる
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抱き締められた体
相手は幼馴染みだ

しかも男

もうこの時点で色んな意味で有り得ない訳だが、何故かふりほどけない雰囲気みたいなものがあって、オレは困っていたりする
あれだ、千鶴なんかがたまに冗談なノリで抱きついてきてうぜーんだよとか言うああ言うんじゃないんだ
何か、突然無言で後ろから抱き締められた。本当に突然。

なんなんだ今のこの状況は

「オレさ」

正常に稼動していないオレの思考が現状を必死に整理してるしてる最中、オレを混乱させてる張本人、悠太が声を出した

「好きなものとか、無かったわけですよ」
「…それが、なに」
「好きかなってのもジャケ買いしたCD1枚とかそんなんで、祐希みたいにがっつりとはまってるものとか全然無くて」
「だから、」
「でも見付けられたみたい」

ぎゅっと、抱き締められている力が強くなった
耳の近くで悠太の吐息を感じる
思わず背筋がぞくりとした。あんま、嫌な感覚じゃ無くて

「要」
「…んだよ」
「要の体温が、好き」
「体温って…」

オレ自身は関係ないわけか。内心小さなショックを受けながら後方の相手には見えないのがわかっているので眉をしかめた




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