金澤紘人

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(おかしなところ無いかな?)

約束の10分前に待ち合わせ場所に到着した私は、ショーウィンドーのガラスを鏡代わりにし、全身を上から下まで確認していた。

そもそも、早くついたことが悪いのか、ただ運が悪かったのか、私は予期せぬことに巻き込まれた…

そう……

「ねぇねぇ、彼女、一人なの?」
「ねぇ、さっきから一人だよね〜」

やだな……ナンパ?
よりによって相手は2人だ。

「待ち合わせしてるんです…」
「待ち合わせ?友達?彼氏?」
「友達ならさ〜、俺らと一緒に遊びに行こうよ」
「………」

実はナンパされるのは初めてで、どうしたらいいのかわからない。
とりあえず無視すればいいかな…?
身体の方向を変え、無視してみることにした。

「あれ〜無視かよ」
「無視しないでさぁ」

無視してるんだからわかってよ…

「彼氏来ないじゃん」
「本当に待ち合わせ?」

だからそうだって言ったじゃない!

頭の中では言えるのに、口では言えないものだ。

あぁ…早く来ないかな…

時計を見上げ、どうしようかな…と諦めかけた。

「日野?」

来た!?
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