太一(中1)+ヒカリ(小4)
だってお年頃だもん!
「ねえ、お兄ちゃん」
「ん? どうしたヒカリ」
「これからどこか行くの?」
「ああ、うん。今日はヤマトん家に泊まる予定だけど…」
「……また、ヤマトさん家に? 中学に上がってからお兄ちゃん、よくヤマトさん家に泊まりにいくようになったよね。ねえ、どうして?」
(実は×××な本見たり、×××なビデオ見たり、×××な話で盛り上がったりしてる……なんて、ヒカリに言えるワケないよなー…)
「いやー、まあ…ほら、なっ! 親友同士、積もる話が…っ、」
「親友同士なら、空さんも親友でしょ。なんで空さんは一緒にお泊りしないの?」
「そりゃっ、空は女だし、いくらなんでも男二人と一緒に泊まるのはッ、」
(空が居たら×××な話なんて出来るワケねェ!)
「…でも、ちょっと前までは空さんも一緒にお泊りしてたでしょ?」
「う゛っ! そっ、それは…ッ」
「……どうして?」
「あ゛ー…そう! 空は忙しいんだよ! だから一緒にお泊り出来なくてさあー。いやー、残念残ね…」
「じゃあ、ヒカリも一緒にお泊りしてもいい?」
「え゛!? いっ、いや、あのなっ、ヒカリ!」
(ヒカリが泊まりに来たら、ヤマトの親父さんが借りたっていう、超レアなエロ本が見れな…ッ)
「……ダメ?」
「……ッ!!」
(どうせおれは、妹に甘いダメダメ兄貴ですよ。)「オイ太一! どうすんだよ! 親父が帰って来ないの、今日だけなんだぞ!? 例の本は明日返すらしいし…っ」
「仕方ねェだろ!? ヤマトだってタケルに捨てられた子犬みたいな目で見られたら、絶対断われないっつの!」
「? どうしたの二人共」
「え゛!? いっ、いや、なんでもないぞヒカリ! 今日の晩御飯の話をしてただけだよ! なあ、ヤマトっ!?」
「そっ、そうそう! 今日はどんな料理がいいかなーと思ってさ!」