『short novel』
□『おかえり』と『ただいま』
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テーブルの上にはたっくさんの手料理。
今日のメインはオムライスとミネストローネ。
さぁ、夕飯の準備はおしまい。
あとはほかほかの湯気と共に我が家の主の帰りを待つのみ。
まだかなまだかな?
もうそろそろかな?
なんだか体がそわそわしてしょうがない。
何度もリビング、キッチン、玄関を往復しっぱなし。
そして玄関に向かって6度目。
ピンポーン
帰ってきました、旦那様が。
「おかえりっアレンくん!」
「ただいまリナリーっ!」
玄関開けてすぐにハグ。
ああ、愛しい感触。
柔らかくて、優しくて、心地良い、
彼のぬくもりに包まれている。
「ご飯出来てるよっ、一緒に食べよっ!」
「ん〜…それもいいけどさ…。」
「?」
「…先にリナリーを食べちゃいたいな〜っ、てねっ。」
まさかまさかの予想外な旦那様からのお言葉。
「え!?えぇぇっ!!?////」
「よぉーしレッツゴーっ!」
ひょいと抱き上げられすたすたと寝室へ。
どうやら前菜は私のようです…。
でも私はそんな旦那様が、
大好きですっ!
(私でお腹いっぱいになってねっ!)
(…リナリーも言うね…///)
fin