彷徨って、悪の夢の歌を聴き続けるよ。

□rEM_
1ページ/3ページ








俺は牢屋に居る奴隷。



白い羽を持つ天使。
俺にしか見えない君。

「黄泉って救う為に来たの??」

黄泉はそっと俺に触れて頷いた。



「咲人が望むならオレはキミを救うよ」

純白の服に触れたい。
そう思っては触れずにいる。

そういう時の黄泉は悲しそうに笑う。






「………黄泉!」

今日まで耐えた俺に罰を与えてもいいから触れたい。



抱きしめるとニコリと笑う。




そして黄泉は涙を流した。









その瞬間俺は離れた。










懐に入れていたナイフを取り出して自分の身体を刺した。






汚れた俺が触れたから泣いた黄泉を離す為に。












最期に見たのは黄泉の悲しみに歪んだ泣き顔だった。






.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ