・・・の憂鬱

□最後に1つだけ
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3年間長いようで短かったと思う。
通学路のクソ長い坂だとかハルヒにパシられたとか・・・
今更なんだか名残惜しいなんで言ってみるが、もう一年通いたいとは思わない。
俺なりに精一杯高校生をやってきたつもりだからな。




ついさっき卒業式を終えたばかりの学校は卒業生やら保護者やらでひしめいている。
先生も、生徒達に引っ張りだこで忙しそうだ。

「・・・人混み半端無いな」

人混みを離れ、静かな裏庭に非難する。
親にも無駄に会いたくないしな。ああ、ここは静かで良いな。誰も居・・・る?
視界に入ったのは見慣れた後ろ姿。

「何だ、古泉居たのか?」

「ああ、キョン君ですか。卒業おめでとうございます」

「お前もな」

律儀に礼をした古泉は俺の方によってきた。

「泣いたんですか?鼻が若干赤いですね」

「そいゆうお前は・・・」

「泣きませんでした。でも・・・」

一呼吸置いて古泉は続けた。

「あなたを見たら何だか泣きそうになりました。正直今もう危ないです」

いつものように両手を広げて、困りましたねと言った。

「俺見て泣くか?・・・って、ぇえ!?ちょっと」

俺は思わず古泉の肩を掴んだ。
そりゃいきなり目の前で泣き始めたんだからな!

「すいませ・・・」

古泉はブレザーの裾で涙を拭っているが、溢れだした涙は一向に止まる気配はなかった。

「古泉、どうしたんだ。俺に何かあるのか?」

そう言った後ろで人の声がしてきた。見たことのあるカップルだ。
俺たちは所謂お邪魔虫になるわけだな・・・って、何で気を使わなきゃいけないんだ俺は。と思いつつ場所を移動した。
倉庫と倉庫の間にある埃っぽい狭い通路。あまり汚くはないが、人の通った形跡は無い。

「古泉。俺、何かあんたにしたか?」

首を振った古泉はまだ泣いている。前髪を分けてやると目の辺りを真っ赤にしていた。

「あの・・・」

古泉の前髪を分けていた手を握られた。




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