地下 図書室
□猫の呪い
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王様は手首にナイフを持ってく。私はその様子を黙って見つめていた。
「にゃぁ…」
何処から現れたのか、一匹の黒猫が王様の手からナイフをかすめとっていく。王様は…
「ごめんな…俺が死ねば、お前も死ぬことを忘れていた……」
と、黒猫の頭を優しく撫でた。
「にゃぁ」
黒猫はしばらく王様を見つめ、何事もなかったかのように去っていった。
「っ……う…」
黒猫が見えなくなってから、王様は声を殺して泣きはじめた。
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