漆黒の殺し屋−ノワール・キラー−

□裁きの夜
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ゴーン・・・ゴーン・・・

夜の2時を伝える鐘が町に響く。
音は、無い。
ただ、町外れのとある一角で人の呻き声と剣の風を斬る音のみが五月蝿く、静かに響いていた。


「貴様らっ!ぐぁっ・・・」


「此処から先へは通さっ・・・カハッ!!」


黒いロングコートのフードをすっぽりと被った者が次々と向かってくるものを斬り捨てる。
少しだけ見える黒髪だけが今のところ掴める情報だ。

その少し前にいる男は、集団でかかって来る者を日本刀で一瞬の隙に斬り殺しました。
倒れた者は、口からだらしなく零れた唾液と一緒に鮮やかな紅が床をつたいます。
その色は、斬った者・・・風糸 誠の瞳の色の様でした。


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