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□賭
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「土方が折れるに酢昆布一箱賭けるぜィ」
「甘いネ!土方が折れてパフェ奢るに10円賭けるヨ!」
「ワン!」
【賭】
散歩日和。
ってなわけで、定春の散歩を兼ねて公園でひなたぼっこをしていた万事屋御一行(メガネをのぞく)。
そこで、出会したのが巡回中の真選組、鬼の副長とサド王子だった。
そしてチャイナとサドの賭けの対象になっている二人はというと、
「俺がいつ浮気したって言うんですかぁ〜?俺はいつでもどこでも一筋ですけど〜?」
「昨日だ!てめぇ、またあのグラサンと会ってただるぉが!?甘味屋に入って行くの見たんだぞゴラァ!!」
「パフェ奢ってもらっただけだゴラァ!」
「てめぇの食う姿は色気があるんだよ!グラサンの前で食うんじゃねぇ!!」
「それはお前もだろ!!」
さっきから延々と途切れることを知らない、喧嘩のような惚気のような物が続いている。
賭けをして楽しんでいた神楽と沖田だったが、そろそろ飽きてきた。
「…さて、そろそろ帰りやすか」
「今回の賭けはお預けアル!」
カチッ
ドゴォォォォォォォン
「アチョー!」
どこから取り出したか分からないが、沖田の放ったバズーカは二人の足元に命中し砂煙が発生した。
視界を失われたその隙をついて神楽が銀時の鳩尾に一発、そして土方の鳩尾に二発パンチを加えて辺りは静寂へと包まれる。
土方が二発なのはご愛嬌。
「じゃぁなチャイナー!賭けは続行でィ」
気絶する土方の襟を掴みズルズル引きずりながら去っていった。
色んなものに足をゴンゴンぶつけているが気にせずズルズルだ。
「望むところネ!定春!帰るアル!」
「ワン!」
「あ、銀ちゃんの頭噛んじゃダメアルよ…まぁイイアル!そのまま家帰るヨ!」
銀時は頭を噛まれながら万事屋へと運ばれた。
次の日、包帯を頭に巻き付けた銀時と松葉杖をついた土方が喧嘩するのを、多くの人が目撃したのであった。
終
08:08:06修正