12/14の日記
01:33
突発
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※限良♀ お久しぶりの中学生 ヘタレ限
ズキズキと痛む。
何が痛むと疑問を持つと同時に、いつの間にか落ちていた暗闇から意識が浮上していく。
どうやら自分はどういうわけか意識を失っていたらしい。
ほのかに頭部が暖かい。
頭頂部と後頭部が柔らかく、暖かいものに包まれているようで心地好いが、身体は固く冷たい地面に投げ出されているようだと、剥き出しの手の平や衣服越しに伝わる感触からわかった。
頭部を包むものや、自分の状況を確認しようとするが、コメカミ辺りがズキズキと痛み、眼を開く事が出来ない。
痛みで僅かにうめき声を限は上げてしまった。
「あ。気付いたか?」
良守の声がすぐ側で聞こえる。
「痛いのか?気持ち悪くないか?」
すっ、と良守の手が痛む限のコメカミに慎重に触れる気配がわかる。
良守の指の感触が僅かな痛みをうみ、また限は顔をしかめる。
「あ、悪ぃ」
「…何が、あった?」
痛みに耐え、眼をそろりと開けると、良守が心配そうな表情を浮かべて限を見下ろしていた。
俗に言う、膝枕だ。柔らかいものはどうやら良守の太股と腹部らしい。
初めての経験である膝枕を認識すると、さすがに限は身体を硬直させてしまった。
付き合っているとはいえ、まだ清い交際で、特に触れ合いには限は慣れていない。
「妖の攻撃がもろに当たって気絶しちまったんだよ。妖はもう滅したから大丈夫だ、限は平気?」
良守は心配そうに、限のコメカミには触れないようにゆっくりと額や生え際を撫でる。
この状況は至極気恥ずかしいが、心地好い。
柔らかさも、暖かさも、限の知らない心地好さだった。
「…少し、クラクラする」
「じゃあ、まだ暫くこのまま休んでろよ。時音が辺り見回ってくれてるから妖の心配はないし」
柔らかく良守が微笑み、また優しく撫でてくれる。
本当は痛みは徐々に薄れてきていたし、そんなクラクラするような感覚はない。
不慣れながら、この心地好さに限は咄嗟に小さな嘘を付いていた。
「…暫く、足貸せ」
「言われなくても貸してるだろ、バーカ」
クスクスと良守が笑う。
限の嘘に気付いているのかはわからないが、この心地好さを慣れさせて欲しかった。
離れがたい暖かさだったから。
***
ヘタレ=甘えた(笑)
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