11/11の日記

23:46
突発
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※限良♀家族設定。時音と長男




 「ときねー」
次男が風邪を引いたので、病院に行ってる間長男を預かって欲しいと幼なじみに頼まれ、預かった子供がパタパタと廊下を走って来る気配に気付き、どうしたのだろうと部屋から顔を出す。
 幼なじみからは素直さと目付きを、その夫であり自分達の補佐役だった彼からは顔立ちや髪を受け継いだ小さな子供は自分の家のようにニコニコと笑って居間で母や祖母に構ってもらっていたはずだ。
 良い歳にも関わらず、今だ子供のいない自分より母や祖母の方がそういった事には長けていたので、自分が子供の頃使っていた絵本を探している間任せていたのだ。
 「どうしたの、誠君?」
部屋の前でニコニコ笑って立っている子供に時音もニコリと笑いかけ、目線に合わせしゃがむ。
「あのね、ときねにプレゼントッ。これッ」
そういって差し出してきたのは持参したらしい画用紙にクレヨンで描かれた絵。
 幼い子供特有の鮮やかな色彩で大きく描かれた絵にはニッコリ笑った髪の長い女の子。
「ときねをかいたんだよッ」
「本当?可愛いわ、ありがとう誠君」
えへんと胸を張る誠に時音は目尻を下げ笑みを浮かべると、誠はまたニコニコと笑った。
 『ときねッ、ほら、ときねをかいたんだよッ』
不意に頭に過ぎったのは自分自身が幼かった頃の記憶。
 小学生になっていた自分に、まだ幼稚園に通っていた良守が差し出した画用紙の絵。
『だいすきなものってテーマで、すきなものかけって!だからときねかいたんだよ』
赤いランドセルを背負った、まだ髪が短かったが頭の上で結っていた自分を描いてくれた良守からのプレゼント。
 あれは今何処にあるだろうと懐かしくなる。
 懐かしそうに誠から受けとった絵を見つめる時音を、誠はきょとりと不思議そうに見つめてきた。
 時音は微笑み、誠にその事を告げると、案の定ぱぁッと笑みを浮かべ見たいと言う。
 これから二人で思い出巡りの、押し入れ大捜索になりそうだ。
絵の他にも、学生時代の両親の写真も見せてやろうと一緒にアルバムを探すのも忘れずに。


***


息抜きでした(*´∀`*)
家族設定では目立たない時音も子供達構ってくれます。
墨村姓名乗ってない子供達や嫁いだ良守にも時子さんは優しいはず(笑)

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