11/25の日記

00:54
突発
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久しぶりの突発.。゚+.(・∀・)゚+.゚

※限良♀家族設定










 ガラスのティーポットに良守が鼻唄混じりにティースプーンでひらべったい缶から茶葉を掬い上げてはサラサラと落としていく。
 いつもなら急須に茶筒から取り出す濃い深緑色の茶葉をいれる良守だが、今日は気分が良いので特別である。
 茶葉には葉の他に、花びらや赤い実、淡い緑色のこんぺいとうが混じっており、ティーポットの底に当たると時折カツンッと小さな音を立てた。
見るのも楽しいお茶だ。
 お湯をいれる前から茶葉からは豊かな甘い香りが広がる。
これは甘いミルクティーにとても合う紅茶で、子供達にも飲みやすい。
自分もむろん好きだが、夫は苦手だ。
彼は甘い物も濃い香りも駄目だ。
彼にはコーヒーをきちんとドリップしておくのを忘れない。
 紅茶はあまり飲まなかった良守だったが、時音に進められて試したこの紅茶はとても好みで、一発で好きな紅茶になった。
そこいらのお店では売っていない、ちょっと値の張る紅茶だ。
 だから、特別な日だけ。気分の良い日だけ飲む。
 お湯をティーポットの中に注ぐと茶葉が湯の中で踊る。これが落ち着いた頃がちょうど味が広がり飲み頃だ。
香りが一層豊かになり、和風の台所が一気に西洋の雰囲気になる。
 台所から離れた自分達の部屋から笑い声が聞こえた。
みつかったー、という甲高い声。
 子供達と家の中で彼が隠れんぼをしているのを知っている。
久しぶりに仕事から帰ってきた彼に子供達がせがんだのも。
彼が小さくて隠れるのが上手な子供達を半ば躍起になって探しているのも。
 二つの子供用マグカップにはそれぞれ半分の量を注ぎ、調度良い、火傷をしない温度になるようにミルクを注いで砂糖は多め、甘めにして仕上げる。
濃い色をした彼のマグカップには他でドリップした香ばしい香りの、せめて彼がこれを飲む時は他の香りが隠れるように濃いめの味でブラックコーヒーを。
自分のマグカップには子供達よりはミルクも砂糖も少しだけ少なめのミルクティーを作る。自分も甘いのが好きだから。
 おぼんにそれぞれ載せて、台所から出る。
彼らの隠れんぼも休憩。
子供達がそうであるように、自分だって彼のそばにいたいのだ。
 甘くてゆったりした時間を久しぶりに味わう。




***

最近紅茶にはまってます(笑)

作中の紅茶は実在します^^

カシュカシュと言う名前の紅茶で、とあるお茶専門店で出してます。

カシュカシュの意味はフランス語で隠れんぼ。
名前の通りいろんな香りが隠れているお茶です^^

飲む度に「これ良が好きそうだよなぁ…」と思い続けてやっと形になった(笑)

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