06/08の日記

11:36
突発
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※限良♀微エロ












 安物のカーテンからは朝日がぼんやりと滲んで部屋に差し込む。
僅かに開いたカーテンの隙間からはそれよりも幾分濃い光りが差し込み、とじた良守の瞼を赤く染める。
 良守は大分前から起きていたが、起きるのが勿体ないような気がしてずっと身じろぎもせずに目をつむっていたが、瞼を赤くし軽く痛みを覚えたのを区切りにそっと目を開けた。
 殺風景な部屋。夕べ脱ぎ散らかした装束が布団の回りに点在し、窓も開けなかった為独特の情事後の匂いも微かに残っている。
どこか卑猥なのに、カーテンから漏れた朝日がそれを掻き消し、神聖な何か場所に見える。
 良守の身体を包むように、甘えるように回された両腕。
隙間無く、ぴったりと素肌を合わせた腕。
 普段から考えられない甘えた仕種に優しく微笑み、良守は身体を起こした。
 甘えた両腕や暖かい布団から上半身を起こすと、夜に活動する為あまり日に焼けていない良守の肌が朝日に照らされる。
 「限」
上半身から両腕が離れたが、代わりに腰とふとももに腕を回した彼の名前を呼び、それよりも小さな囁きで「おはよう」と声を掛けると、限はぼんやりと目を開けた。
 寝起きであまり焦点の合っていない、とろんとした瞳。
寝起きの良い彼には珍しい光景。
いつもは鋭い視線がぼんやりと視線を漂わせ、寝起きの状況を理解しようとしていた。
 「おはよう、何か食べるか?」
もう一度言い、小さく首を傾げ訊くと限は一度視線を止め、暫くしてから小さく首を横に振った。
硬質の限の髪が良守の腰を擽る。
 「じゃあ、シャワー浴びるか」
良守の声がひどく柔らかい印象で耳に届く。
しかし、良守に腕を回している事が何よりも幸福に思えて離れがたく、そんな酷な事を言うのかと限は良守を見上げた。
 朝日を背後から浴びて、良守の髪や身体に纏う薄い産毛が淡く輝いて金色に輝いて見えた。
黒目がちな瞳も影になり、夜の空よりも深い漆黒で、優しく見つめられると何よりも安らぎを感じとれた。
 何だったか。
寝起きの頭で限は考える。北欧神話だったか、ギリシャ神話だったか。
誰かが話をしていたのか頭に残る、名前はわからないが朝日の女神を彷彿とさせた。
 安らぎと、優しさ。未来を司る朝日の女神。
 良守の身体中に残る、人を庇って出来た傷痕も、女神が纏う神聖な燐光にも見える。
 神聖なそれに、唇を這わせた。
擽ったそうに良守が笑った。
 何度も唇をあちこちに這わせる。
柔らかい触感。暖かい身体。
 何よりもの優しい感触に、限はまたゆっくりと眠りに落ちて行った。
 珍しくまた眠りに落ちた限に、良守は優しく微笑むと、そっと布団から抜け出て小さな台所に向かい、ヤカンを火に掛ける。
 飲み物をいれるつもりだ。
インスタントコーヒーでも、ちょっと濃いめにいれておけば香りも立つ。
香りで起きるかもしれない。
先に自分用のカフェオレのコーヒーを入れれば、その香りで彼が起きて、その後に彼のコーヒーを入れれば温かいコーヒーを彼に出せられる。
 本当ならいつもは寝起きの悪い自分の為に彼がやってくれる事を、いつもといれる順番を変えてやる。
ほんのり優しい気持ちになれたのは、珍しく甘えた仕種をした彼の所為かもしれない。
 朝日がもっと鮮やかになった。



***
ちょっと雰囲気を洋風にしてみた(わかんねーよ)

朝日の女神はうろ覚え(笑)いたかどうかもあまり覚えてない。
もしかしたら太陽の神か月の神かごっちゃにしてるかもf^_^;

甘えたゲンゲンが好きvV(笑)

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