永遠を貴方と

□三話
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「へーwへーw
鬼宿がねぇーww」

考えるとニヤニヤが止まらない。

「もぅ…ッ
早く帰って来なさいよね美朱」

少し寂しそうに空を見上げて言った。









それからしばらくして、鬼宿は金儲けして田舎に帰ると言い、宮廷を出て行った。

「待っててあげればいいのに」

「誰を?」

「美朱」

ハァとため息を付く。

ちなみにここは柳宿の部屋。

月奈は1日のほとんどを柳宿と過ごすようになっていた。

「まぁ、もう3ヵ月も経つしね…」

「美朱…戻ってくるのかな…」

ピシッ

「〜〜〜ッッι
痛いッッ!!柳宿ッッ!!」

月奈はデコピンされた額を抑えながら柳宿を睨んだ。

「バカね、あんたが信じないで誰が美朱を信じてあげるのよ」

「そう…だけど…ッ
時々…不安になる…」

「なんで?」

「私のこと…忘れてないかなって…」

「ホントあんたバカ」

柳宿はハァとため息をついた。

「バカバカって…柳宿ヒドい」

「あーら、ホントのことでしょーが」

返す言葉もなく、月奈はムッと口を尖らせた。

「あんたは自分で思うよりずっと愛されてるわよ」

「どうしてそう思うの?」

「あんた見てたら分かるわよ」

「?」

「分かんないならそれでいいわよ。
いつか分かるときが来るわ」

フッと笑う柳宿に顔が熱くなる。

「そーなのかな…」

赤くなった顔を見られないように俯いて言った。

「そーよ」

「ありがと」

「どーいたしまして」

机に突っ伏していると頭を撫でられた。

その行動にまた顔が熱くなる。

柳宿は…

いつも私の欲しい言葉をくれるんだね。
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