永遠を貴方と

□十話
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「どうしてこの子が?!」

「落ち着け」

「落ち着いてなんていられませんッッ!!」

「お前が取り乱してどうする」

「――――ッッ」

「…時が来るまでは…せめて普通の子として…」

「ごめん…ごめんね………月奈…」








「う…ん…」

ハッ

「今の…夢……?」

ぼんやりと思い出そうとすると頭がズキンッと痛んだ。

「………いッッ!!
そうだ…私、頭を殴られて……って、ここどこッッ?!!」

ガバッ

「美朱ッッ!!柳宿!星宿!」

みんな同じ部屋に居て安心するも、気を失ったままの3人を起こしにかかった。

「ん…」

「月奈ちゃん…?」

目を覚ました美朱にホッと息をついた。

「よかった…みんな無事で。
怪我ない?」

「怪我!そうだ星宿ッッ!!」

美朱を庇ったときに出来たのだろう

星宿の右腕の袖に血が染み込んでいる。

しかし2人は顔を合わすとハッとバツが悪そうに顔を逸らした。

キスのこと気にしてるのかな…

ん…?

…キス…?

「…ッッ!!///」

月奈は先ほどの柳宿のしようとしたことを思い出して顔を赤らめた。

(いやいやいやッッ!!
キスとは限らないしッッ!!///)

月奈は思考を払うようにブンブンと首を横に振る。

(だッッだいたい柳宿だよ?!!///
私のことなんて妹くらいにしか――)

「月奈、あたし…あんたのこと」

カァッ///

思い出して、月奈は更に顔を赤くした。

そんなこともないんだろうか…。

もし柳宿が私のことを好きなのだとしたら……

私は――?

「………なぁに百面相してんの?」

ヌッ

「え?!!わッッ!!ι
ひゃあッッ!!!!ι」

ズルッ

「危な…ッッ!!」

急に目の前に現れた柳宿にビックリして立ち上がろうとするが、足を縛られていてバランスを崩し、月奈は前に倒れた。



「……い…た……くない??」

あれ?と目を開けると

「いたたたた……ちょっと…あんたねぇ」

「え?!!え?!!えぇ?!!ι///」

柳宿の顔が近くて慌てる月奈。

「月奈…」

ドクンッ

「なッッ何…ッッ?!///」

四近距離で名前を呼ばれて高鳴る心臓。

「………重い」

「え?」

ハッと気付けば、自分が柳宿の上に倒れ込んでいることに気付く。

「ごッッごめんッッ!!///」

ガバッと起き上がって柳宿に謝る。

(柳宿…普通……だよね?)

やっぱりあれは何でもなかったんだ

月奈はそう思うことにした。

柳宿の耳が赤くなっていたことには気付かずに――
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