永遠を貴方と

□序章
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いつものように目覚ましが鳴る6時より少し前に目が覚める。

ジリリリリと鳴り始めた目覚ましをすぐに止め、布団から起き上がり、洗面所で顔を洗い、歯を磨く。
パジャマから制服に着替え、エプロンをしてキッチンに向かうと軽い朝食を作る。
ちなみに今朝のメニューはマーガリンを塗ったトーストにふわふわのスクランブルエッグ。そこに少しのサラダを盛り、コップに牛乳を注ぐと誰も居ない部屋で静かにいただきますと手を合わせて朝食を摂る。

それから朝食の食器を片付けて、夜に洗濯して干していた服を畳み、タンスに片付ける。
布団を畳んで、玄関を軽く掃き掃除して指定の場所にゴミを出しに行くと同じくゴミを出しに来たであろう近所の主婦に朝の挨拶をされ、笑顔を浮かべて挨拶を返す。

家に入って手を洗い、濡らしたタオルを絞ると棚に置いた写真立てを拭く。
その写真立ての中の仲良く寄り添う笑顔のふたりの写真に向かって自然に笑顔を浮かべると「お父さん、お母さん、おはよう」とポツリと言い、写真立てをコトリと元の場所に置いた。

制服のブレザーを羽織り、スクールバッグを持つと再び玄関に行き、ローファーを履いて「行ってきます」と、また静かに言った。

これが私
一ノ瀬月奈の2年前からの日常。
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