永遠を貴方と
□十六話
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今でも鮮明に覚えてる
冷たい体
閉じられた眼
閉ざされた唇
もう私の名を呼んでくれることも
私を見てくれることも
笑ってくれることも
抱きしめてくれることも
ないんだ
それでも
何度も何度も呼んだ
お願い
目を開けて
私を呼んで
いつもみたいに笑って
私を…ひとりにしないで
置いていかないで
どうして“また”私から大切な人を奪うの?
……“また”?
それはいつの記憶?
…わからない
思い出せないのは
知らないから?
忘れているから?
思い出したくないから?
私は………
何かを思い出さなきゃいけない…?
何かって何?
わからない
わからない?
本当に?
だって嫌だ
何が?
思い出したくない
どうして?
だって私は………
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