雨のち、晴れフラグ
□2.気掛かり
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あたしのクラスは楽しい。
学校に来てみんなに挨拶をすれば必ず返事が返ってくるし、いつも笑い声が絶えない。
あたしの思ってたような普通なクラスとはちょっと違うけど、これはこれですごくいい。
ただ一つ…ずっと気掛かりなことを除けば。
―ガラガラッ
「おーぅ、おめぇら早く席着けー」
気だるい教師が入ってくる
「あー?また高杉は今日もサボりか…ったく銀さん困っちゃうよ」
そう、あたしの気掛かりなこととは彼のことだ。
入学式から一週間、一度も彼に会ったことはない
なんの理由で休んでるのかはわからない。
でも毎度毎度銀ちゃんが言う「サボり」というのが気にくわない
折角高校入ったんだからちゃんと来ればいいのに。
ましてや病欠ではなく、サボりなんて…
まあ別に彼が来ようが来まいがどっちだっていい。
でもなんだか人がかけてるクラスって寂しい。
明日銀ちゃんにでも聞いてみようかな…
気掛かり
(あの時、どうしてあんなに見ず知らずのあの人を気に掛けていたのか、今のあたしにもわからない)