*novel*

□甘い甘い想い
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トーストと熱々のコーヒー、それから甘いストロベリージャム。

「完成!」
朝食の用意が一通り済んだので、ルーピンは身につけていたエプロンを外した。
自慢げに朝食の出来を眺めていたが、そわそわと時計と寝室のドアを気にした後、意を決してドアに向かって進んだ。
寝室の中には、ベッドの上で規則正しい呼吸をしている人がいる。
ルーピンはその顔が見える、少し離れた所から声を掛けた。
「セブルス、朝だよ?遅刻するよ」
反応はない。
起きていると必ずと言っていいほど刻まれている眉間の皺はなく、実は整った顔が呼吸を繰り返す。
じっと見惚れていたルーピンだが、再度よしっと気合いを込めて、そろりそろりとスネイプに歩み寄った。
ルーピンは最後の一歩を終え、顔を覗こうと身を屈めたときに、真っ黒い眠そうな目と目が合った。
「セブル…ッおっ起きてたの!?いいいつから!?」
どもりながら言葉を発したルーピンは、言った後に顔を真っ赤にさせながら更に何か言おうと口をぱくぱくさせている。
そんなルーピンに気付かず、スネイプは気だるい声であいさつした。
「ルー…」
「え?わっ」
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