HIROxDAI小説
□KISS
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「なんか、今日のヒロ…カッチョ良い」
思ったら口に出ちゃった。
その瞬間、ヒロが飲んでたコーヒーを吹き出した。
「ちょっと!汚いよヒロ!」
「だっ大ちゃん、朝から何のジョーク?」
そんなビックリするかなぁ…?
どうしてこの恋人は普段キザッたらしい言葉、平気で僕に云うくせに、自分が云われるとこうなんだろう。
「――僕が(たまに)素直だといけないわけ?」
ちょっと睨んでみた。
「いや、そんなんじゃなくて…って、“今日の”って何?」
ううん、いつも想ってるんだけどネ。
「ただなんか声に出ちゃっただけ」
オレンジジュースかココアにしようか迷っていたら、ヒロの手が僕のおでこに。
「熱はないなあ」
もう!
「ヒロってば!熱なんてある訳ないでしょ!!わかった!ヒロがそんなんならもう云わないもん!」
オレンジにしよーっと。
「だーいちゃーん!だって大ちゃん、いつもそんな事云わないじゃん」
そんな毎日云う事じゃないでしょ。
「あー大ちゃん、時間時間」
ヒロが時計を見て後片付けを始めた。
ヒロが用意してくれた朝食を食べ終わった頃には、結構時間が過ぎていた。
ちょっとゆっくりしちゃったな。