仮面夫婦

□九 再迷子
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 訝しげな少年に首を横に振って答える。
 それに少年は首を傾げつつも「僕はロック・リーといいます」と自己紹介した。


「貴女はテンテンのお友達ですよね?」

「え……何で知ってるんだ?」

「昨日、迷子の貴女を探すのを手伝いましたから」


 僕はテンテンの幼馴染みなんです。


 と歯を輝かせポーズを決めるリーに、テマリは納得した。
 オサナナジミ……兄弟の様に育ったという事か。
 ならば挨拶をしておいた方が良いな。

 挨拶の仕方を、テマリはリーの真似で返した。
 名前と、テンテンとの間柄、そしてポーズか。


「私はテマリだ。テンテンとは、一つ屋根の下で暮らしている」


 キラーンッ


「え!?」


 思わずぎょっとしつつも、ナウいポーズに反応するリー。
 思わずガイとの挨拶のノリで、ポーズを返してしまった。


 キラーンッ


 ──馬鹿が二人。


 濃い方の幼馴染みと昨日会った少女を発見したネジは、まず最初にそう思ったそうだ。





END
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