ホイッスル!

□ポチと一緒
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「おにぃちゃん、これあげる。不思議な飴なんだって」

「えっでも」

「いいから。じゃあ、ありがとうおにぃちゃん。バイバァイ」

「なんやポチ飴もろぉたん?」

「はい、不思議な飴だそうなんですけど、別に匂いとか普通ですよね」

「まぁえぇ、せっかくやから食べてみ」

「はい」










  ポチと一緒







「シゲさーーーーーん」
「なんやポチ、やっとおきたんか、もぅ飯の用意できとるでぇ。しっかしそないに騒いでどないしたん?…って、うわっ!なんやそのかっこ」

今は日曜日の夕方。今日は部活がめずらしくやすみで、シゲと将は二人で練習していた
途中小学生ぐらいの子供たちの相手をし、そのお礼にと一人の子供が飴を将にくれた
色は赤。匂いは至って普通。がその子供は不思議な飴だといった
食べたときは何も起こらなかったが、その後、将が疲れて寝てしまったのでそのまま寝かしといてシゲが夕飯を作ることになった



そして今にいたる



目が覚めた将の頭には可愛い耳が…。お尻からはフサフサの尻尾が出ているではないですか







どうやら将君本当にポチになってしまったようです

ただでさえ小さいのにもう一回りほど小さくなっている



(なんやあれ、犯罪的な可愛さやろ)


(ふぇ、どしよ。これずっと付いたままなのかなぁ?)


「ポチ」



どうやら飾りでなくちゃんと働くようで、シゲが呼んだらふにゃんってなってた耳がぴんっと立った

「こっちきてみぃ」

将がとことこと歩いていくと、さらに小さくなっているので、将がかなり見上げる形になって可哀想だったので一先ずソファに座らせた

「本物みたいやなぁ」

「ひやぁんっ」

シゲが頭に付いている耳をちょんと触るとまるであの時のような声を発する将

「なんやポチ、耳感じるんか?」

気をよくしたシゲはさらに触る

「やぁあぁん、シゲさんやめてください、ん、くすぐったい」

「ポチ誘っとるん?ほな尻尾も感じるんか?」

シゲが尻尾を触るとそこまででもないようだった
「シゲさん。僕ずっとこのままなんでしょうか」
「あの飴が原因なんやししばらくすればもとに戻るんちゃう?それよりポチせっかくなんやから…それに俺もう我慢できんわ」

「?」
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