ホイッスル!
□大好きな御主人様
1ページ/10ページ
「うわぁ〜おっきなお屋敷」
ここは国内某所
そこには超がつくほどの豪邸をもつお金持ちさんが住んでいました
その屋敷の前でこの壮大さに感嘆の声をあげているメイドらしき子がいます
その子の名は風祭将、フリフリのメイド服を着ているが正真正銘の男の子です
その姿は女の子と間違われても仕方がないほどの可愛いさで、その容姿はその辺の女の子よりずっと可愛いのでした
彼は今日からこの屋敷で住み込みで働くことになっていました
(大丈夫かな?僕…御主人様はとてもお優しいと聞いてるけど、お婆様は反対なさってたし…心配だなぁ)
「んーここで悩んでたってしょうがない!………あれ?チャイムどこ?」
どうやら門が大きすぎてどこにチャイムがあるかわからないようです
「あっち側かな?」
「あれ?ない。どこにあるんだろ?」
パタパタと門の前を行き来するが見つかりません
「チャイムないのかな?」
「チャイムはここだよ」
突然後ろから声がし振り替えると、そこにはすらっとした立ち居で端正な顔立ちの青年が立っていました
「こんにちわ」
「あっえっと…こんにちわ」
青年を前にあたふたする将
「ほら、チャイムはここ、でもまぁ押さなくてもいいけどね」
「えっ?なんででしょうか」
「俺も中に入るからね。それより今日から住み込みで来た子でしょ、はじめまして。たぶん俺が御主人様だとおもう、名前郭英士じゃなかった?」
青年改め英士は門を開け将をとおしてやりました
「はい…っえぇっ、御主人様?!あっ、はじめまして、風祭将といいます御主人様のお役に立てるよう頑張ります、よろしくお願いします」
英士はあたふたしている将をみてくすくす笑いながら家へ入っていきます
「ほらおいで、将」
「はいっ」
敷地内には建物が二つありました。どちらも大きいことにはかわりないのですが英士は少し小さめの屋敷のほうへいきました
「あっちは母屋だから俺がなにか頼まないかぎり行くことはないよ。将が住むのはこっち。こっちは俺専用だから」
とスタスタあるいていきます。でも歩幅が狭い将にあわせてくれているようでした。どうやら優しいかたのようです