毎日の記録

□お空の彼方
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ここは某所避暑地。
緑豊かな自然、木の陰から降り注ぐ木漏れ日、ふと見渡せば色とりどりの花々が咲き乱れている。
普段ならむし暑くいやな気分にさせる風も今日はとても心地よく感じる。
今は夏休みの真っ只中。その夏休みを利用してピクニックに来た七瀬一家。(プラスにわ)
いつも一緒に行動している仲良し四人組だが、今日に限っては別行動をとっていた。
多汰美と真紀子は川辺に。
にわは車に酔ったらしく、お母さんとお留守番。
そして八重は湿原があると聞き、そこへ向かっていた。

一家が休憩場所として陣取っている場所からしばらく歩くと、お目当ての湿原が見えてきた。
湿原には池がある。
水がすごく綺麗で、太陽の光を反射してまぶしいくらいキラキラと光り輝いている。
八重はあまりのまぶしさに目を細める。
「すごい…。」
八重が感嘆の声を上げる。
思わず伸びと深呼吸をする。空気が澄んでいてとてもおいしい。
「ん〜…気持ちいいですねぇ。」
辺りが水辺のせいか少し涼しい。
ふと足元を見ると、湿原用の道があった。
つい最近補修したのか、足場はしっかりしていて安心して歩くことができる。
水辺に咲く花なども綺麗に咲いていて目を楽しませてくれる。
しばらくすると分かれ道があり、八重はなんとなしに右に進む。
そういう道が続き、湿原の終点にたどり着く。
しかし、終点にたどり着いたのはいいが、道しるべがない湿原用道路を適当に歩いてきたせいで、八重は帰り道が分からなくなってしまっていた(要は迷子)。
こうなっては仕方ないので、とりあえず元来た道を(曖昧な記憶で)戻ってみたが、余計どつぼにはまったらしい。
またもや知らない所に出てしまったようだ。
八重は、その場から辺りを見渡してみる。
すると、森の所に何か道らしきものが見える。
「もしかしたら誰かいるかな…?」
不安を抱えながら、八重はその道に入っていった。

続く
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