09/24の日記
13:28
忍岳小話
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朝練が終わりレギュラーメンバーが部室で着替えをしていると、岳人が苛々した様子でロッカーの扉を叩きつけるように閉めた。
その音に驚いて忍足が斜め下を見下ろすと、岳人がぐしゃりと自分の髪を鷲掴んでいる姿が目に入った。
「う〜髪がまとまらねえ」
扉の内側に貼り付けた小さな鏡を見つめながらぼそりと呟いた岳人の言葉は真横にいるパートナーの耳にもしっかりと届いて。
小さな指が離れたそこはほんの小さな一房ではあるが癖のように乱れていた。
「ほんまや。ちょっと跳ねとるな」
「くそくそ。これだから雨は嫌いなんだ」
「俺は今ちょっとだけ雨に感謝したけどな」
「は?何でだよ」
「岳人の髪に触る口実が出来たから。普段髪が乱れる言うてあんま弄らせてくれへんやん。それにちょっとだけ跳ねとるのも可愛えよ」
「……っ」
そこで漸く髪に触れられていることに気付いた岳人がバッと身を引きそれを振り払った。
忍足は名残惜しそうに、しかし表情は嬉しそうに微笑んだまま離れていく髪を見送った。
「っとに、侑士って変なヤツ」
人の髪触って何が嬉しいんだか、と岳人が不思議そうに呟く。
一方の忍足は、普段から手入れを欠かさず大事にしている髪に触れることを許されたことで幸せそうに表情を緩ませながら恋人の膨れた顔を見つめていた。
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更新が無い間も訪問してくださっていた方には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
今まで以上に更新ペースが落ちてしまいましたが、これからも私に出来る限り忍岳を続けていきたいと思います。
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