詩歌集
□片恋唄
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恋の至極は片想ひ
雲に隠れし月偲び
散らぬ先から花憂へ
切なき恋をする人の
胸の焔に沸く涙
地に落ち空へ蒸れ上がり
塵と積もりて雲となり
辛さ重さに堪えきれず
想はれ人の肩濡らす
熱き雨とは露知らず
瞼を閉じて省みる
手練手管を弄び
実無き花が咲かんとは
虫さへ付かぬ虫の良さ
想ひ懸ければ想はるる
物の如くに見返りを
求めて望み叶はねば
想ひ萎むは丈低く
誠の恋と言ひ難し
恋の至極は片想ひ
一生胸にしまい込み
誰にも見せぬ宝物
2007/03/08
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